「勝山はね、なにかわからないエネルギーがあって人を惹きつける町だったよね」。
公私ともに勝山とは長いつきあい、という太田民雄さん(現岡山県立大学デザイン学部教授)は、勝山との縁をそんな風に振り返る。
太田さんは、来年、町の文化発信拠点(ミュージアム&ホール)として生まれかわるしょうゆ蔵の図面を手がけた建築家。勝山のシンボル的存在「勝山木材ふれあい会館」(昭和62年完成。釘を使わないかんざし工法の実用第一号として注目された画期的木造建築)の設計を手がけたのをきっかけに、今日までこの町と関わり人との親交を深めてきた。
「あのころ7時間かけても東京からここに来るのが楽しかった」と感じたほどの魅力、しょうゆ蔵のことや、建築家の目から見た暮らしに沿った古民家再生やデザインのあり方…などなど、太田さんとは旧知の友である加納容子さんの工房におじゃまして、お話とお二人のやりとりに耳を傾けてみました。
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