菩提もとの特徴は「そやし水」と呼ばれる乳酸酸性水を仕込み水の代わりに用いることです。通常の2倍のそやし水を使用することにより、天然乳酸由来の爽やかで多層的な風味を狙いました。そやし水の香味特性を活かした新しい味わいの創出を目指します。

【杜氏コメント】
面白い酒質になりました。そやし水2倍で酸っぱさが加わるイメージでしたが、「乳酸菌の旨味としての酸の厚み」が感じられます。菩提もとの味わいのボリューム感がしっかりとしています。出汁を口にしているかのような「箸がすすむ酒」です。

使用米：岡山県真庭産雄町100％　
精米歩合：65％
アルコール度数：17度
容量：720ml
価格：1,800円（税別）

＜出荷日＞ 2024年6月3日(月)
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菩提もと発祥の地で文化啓蒙と振興をされている菩提山正暦寺と「奈良県菩提もとによる清酒製造研究会」の皆様に敬意を表した特別醸造です。御前酒では先代の原田巧杜氏が菩提もと復元に成功した後、そやし水に麹米を使用する発展的製法を開発しました。今回は2020年に奈良で独自に定められた「菩提もとの定義」および「そやし水の規定」に則し、生米そやし水での製造を行っています。

【杜氏コメント】
生米を使う奈良の伝統的菩提もとの製法です。酒母の段階ではチーズ系の酪酸臭が鼻をつく心配な立ち上がりでしたが（副杜氏が櫂入れを嫌がるほどの香りでした）、もろみになってから豹変しました。いままでの御前酒にはないパイナップル系のトロピカルな果実感のある香りで、香りそのものの厚みが非常に濃いです。それでいてあと切れが良い辛口で、3種のなかで最も風格を感じる出来になりました。


使用米：岡山県真庭産雄町100％
精米歩合：65％
アルコール度数：
容量：720ml
価格：1,800円（税別）

＜出荷日＞ 2024年7月1日(月)
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2007年に辻麻衣子が杜氏になったとき、「菩提もとを究めたい」と考えていました。そのひとつの着地点が酵母無添加による菩提もとの製造です。当時は「技術的に追いついていない」「死ぬまでに一度できたら」と感じていましたが、長年にわたる菩提もとの製造と経験の積み重ねで知見が深まり、時が来たような感覚があります。乳酸菌だけでなく酵母までも蔵の環境に任せたありのままの酒。いまの私たち御前酒の到達点としてご評価ください。

【杜氏コメント】
酵母無添加への挑戦はとてもワイルドなものを予想していました。しかしそれに反し、とても洗練された透明感のある酒質になりました。蔵内で優位にある9号と1401号酵母のちょうど中間ほどで、酢イソ系のクリアな香りが心地よいです。技術的なものとして考えていた「今の御前酒の到達点」に恥じない酒になりました。

使用米：岡山県真庭産雄町100％
精米歩合：65％
アルコール度数：
容量：720ml
価格：1,800円（税別）

＜出荷日＞ 2024年8月1日(木)
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